りんくすのこそこそ話

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ハリウッド映画『パワーレンジャー』を見て思ったこと ネタバレ注意

実はパワーレンジャーは公開から間もなく観に行ってたのですが、まあなんか時間が経っていろんな所で感想見て自分なりにこの映画に対して何を思ったのかが固まったので、書いてみようと思った次第。

楽しい、面白い! そう思った時は率直にその感想を思ったままに書くので、こういう時はあまり評価がよろしくないという事です。

面白かった! と言う感想読みたい方は、残念ながらこの記事殆どそういう成分ないです。ブラウザバック推奨。

あとまあ感想ブログなんてネタバレありきだと思うので、読みに来た方は覚悟の上かと思いますが一応ネタバレ注意で。

 

※あくまで個人の感想です。

 

 

 

という訳で感想。

まず結論から言うと、ティーンエイジャーの青春映画としてなら可もなく不可もなし。スーパー戦隊パワーレンジャーシリーズの一つとして見るなら駄作だと僕は思いました。

正直、戦隊・パワーレンジャーのファンが観に行くもんではないな。そう思いました。

 

と言うのも、そもそものパワーレンジャーの登場時間が少ない。2時間ほどの映画で、出たのはたった30分あるかぐらい?

なんでパワーレンジャーのタイトル付けたんだ。僕はそう言いたい。

 

シリーズものになると、僕の体感ですが、よく耳にする言葉に「○○である必要ある?」というのがあると思います。

例えば、エグゼイドが仮面ライダーである必要ある?・鉄血がガンダムである必要ある?と言った感じで。

でも僕は思うんです。出てればいいと。かっこよく、活躍してくれればいいと。

仮面ライダーと呼ばれるヒーローが出てきて、活躍をする。ガンダムの名を持ったロボットが出てきて、活躍する。それがあればいいと思うんです。そうなると鉄血が怪しいんですが。

まあ要は活躍に満足できるかという事ですね。ストーリーが面白いに越したことはないですが、まずシリーズのタイトルを冠している存在がちゃんと満足の行く活躍をしてくれるのか、それが僕の最低限の基準です。

トーリーやデザインはシリーズが長くなればその分多様化や挑戦はあるでしょうから。最近はもう慣れました。

 

その点から、ハリウッドパワーレンジャーはどうだったか。

 

全然満足できませんでした。変身したのは2時間映画でたったの30分。それも終盤。

本当に最後までもったいぶられた挙句、パワーレンジャーの活躍は10分にも満たないくらい。あとは殆どゾード(パワーレンジャーでのロボの事)に乗って、しかもゾード内ではマスクオフ。やる気あるのか?

敵との決着も派手な必殺技! 爆発! みたいなスーパー戦隊を見るうえで感じている爽快感のようなものが無いので、もう本当に消化不良という感じ。

 

こんな事滅多に言いませんが、今回ばかりは言いたい。こんなんパワーレンジャーじゃない。

 

パワーレンジャーのスーツデザイン、かっこいいっちゃかっこいい。けど、大本である戦隊を踏襲しているデザインとは言い難いもので、予告時点から大分違和感は持っていましたが、まあシリーズの中の一つだ。こういうのがあってもいいだろう。

結局かっこいいとは思っているのだから、劇中で活躍してくれれば愛着も沸く……そんな風に思っていました。でも殆ど映らないので愛着の持ちようがありませんでした。

なんというか、やはり戦隊には戦隊の、あのデザインは他にはない個性だと思うので、それを逸脱した今回のパワーレンジャーはゾードも含め、他で見たことあるような無個性感が否めません。

アイアンマン人気だしアイアンマンっぽくしよう。巨大ロボットはパシリムのイエーガーみたいな感じにしよう……と言うのがあるかはともかくとして、マスクがジュウレンジャーっぽいにも関わらず、戦隊にもなりきらず、他のどこかで見た物っぽさがあるのが、個性を付けようとして逆にパチモノっぽさを出してしまっているのかなって。

 

トーリーはもう本当に無難というか、青春ものなら当たり障りが無さそうかなって感じるんですが。そのストーリーがどうにもパワーレンジャーとの噛み合わせが悪いように感じました。

問題を抱えた高校生たちが出会い、一つの目標に向かって共に歩み、次第に友情を育み、最後には互いを思い合う絆を手に入れる……これだけなら王道にも思えるんです。

が、そこにパワーレンジャーが加わってしまった事で、目標がレンジャーへの変身になり、互いを思う気持ちが無いと変身出来なくなり、結局絆を得るのは最後になるわけですから、レンジャーへの変身も最後まで出来ない。本当にここのところが致命的に噛み合ってないんです。

なので青春映画なら本当に悪くはないのかなって思います。でもパワーレンジャーとしては本当にダメ。

まあ続編ありきで考えるなら、これは壮大な第一話と言えなくもないんですがね。パワーレンジャーのSPDやミスティックフォースを見た感じ、二話かけてレンジャーが揃うというものみたいですし。

ただ、ある程度の期間は放送が約束されるテレビシリーズと違い、これは興行収入次第で続編の制作が決まる『映画』なんです。つまり、一作目の時点で続編を観たい! と思えるようにしないとダメだと思うんですよ。この作品は続編を視野に入れているのかパワーレンジャーの実働時間も含めて色々こじんまりとしすぎています。

 

あとは単独の映画という事で、『大人向け』にしているのだろうと思える要素が色々あるのですが、それらがどうしても『これをやれば大人向けだろう』といい加減に突っ込まれているような感じがしました。

ブルーの自閉症、あとは僕はよく分かってませんでしたが聞けばイエローはLGBTを匂わせているようで、確かにこれらの設定は子供に向けた作品の設定であれば、使いにくいものでしょう。

ただ、それらがストーリーに活きているだろうか? と言われると正直うーん……もうただ『大人向けだから』それだけの為に入れられた感が拭えません。

そう言う設定はあれば偉いというのは違うと思います。日本の子供向けの戦隊だって、自閉症やLGBTじゃなくたって、重い設定を背負った人物は沢山います。

例えば最新のキュウレンジャーのラッキーは故郷が滅ぼされています。それでも、自分は宇宙一ラッキーな男と思って、彼は前向きに生きているんです。

現実味があるかどうかの違いはありますが、でもそういう事じゃないと思うんです。

そう言う設定にするのは簡単ですが、自閉症があって……LGBTで……と言う前提があって、それでその人はどう向き合って、今はどうなのか。どうするのか。そういう事が大事だと思うんです。

 

あとは気になったのは、下ネタだったり、小ネタだったり。

下ネタに関しては、これも大人向けだからちょっと過激な物を入れてやろうと、そんな感じで入れられた感があり、不愉快に感じました。

僕は別に下ネタ自体が嫌いではないです。ただ、それが必要な『モノ』に必要な『場面』で入っていれば面白いと感じますが、別になくてもいい時に適切ではない場面で下ネタを言われたってそれはただ下品なだけです。

 

小ネタに関しては、見てから暫く経ったのもありあまり覚えていないんですが、一つだけ、印象に残っているものがあります。悪い意味で。

ゾードの戦闘シーンでの事なんですが、黄色の車体に黒のストライプの入ったカマロ。僕は車にあまり詳しくないですが、僕は実写トランスフォーマーが好きでこの車種は一目見て何か分かりました。ああ、間違いなくバンブルビービークルモードのやつだと。(このカマロは以下バンブルビーとします)

街を舞台にした巨大戦ですから、当然道路での戦闘もありますが、他に出ている車がなんとなく「一般乗用車だな」と思えるのに対し、バンブルビーだけ明らかに異質で、何というかその場面で浮いてる感が拭えませんでした。

しかもなんとバンブルビーは敵に投げつけられて壊れてしまうんです。ただまあ、そのくらいならジョークで流せるんですが(多分)、その後の台詞が問題でした。

 

「ごめんよバンブルビー

 

あーあ言っちゃった……と思いました。

何というか、ギャグを言った後にそのギャグについて説明をされている気分でした。

まあこれに関しては観たのは吹き替え版なので、原語の台詞が違う場合は翻訳家が悪いんですが。ただ映像に関しては間違いなく本国の責任です。

本国での両作の公開時期が何時なのかは分からないですが、まあ日本でも公開時期は一ヶ月くらいTFが後と大体近い時期なので、「TFよりもヒットさせてやるぜ!」と言うスタッフの気概とも取れますが……ただ、個人的には明確に不快に思えてしまったシーンのです。

 

とまあもう色々不満ぶちまけましたが、ゴーゴーパワーレンジャーを流すタイミングはバッチリだったと思います。短いけど(結局文句)

あとは吹き替えキャストはレッドとピンクが主役とヒロインと言うポジションだからか本職声優でない人が演じてましたが、レッドに関してはガンダム00の劇場版にも出たことのある人で(デカルトシャーマンだったかな?)まあまあ上手いと思ってたので公開前にも特に不安はなければ、実際見てもなかなかいいと思いました。

ピンクは戦闘入ってからが気になるかな? という所ではありましたが、日常シーンでは特に不満はないなって感じでした。

 

以上、ハリウッド映画『パワーレンジャー』についての感想……というよりも愚痴をぶちまけるだけの回でした。

個人的にパワーレンジャーに対して整理着けたかっただけの記事でしたが、もし最後まで読んでくださった方がいらっしゃいましたら、ありがとうございました。

それではまたノシ